『進撃の巨人』
数年前から名前は聞いたことがあって、随分と巷では噂になっているし面白そうだなぁーと思っていた別冊少年マガジンで掲載中の漫画です。
それが2013年4月から深夜アニメが始まり、そんなに期待するわけでもなくなんとなく録画して見てみたら・・・・・
マジで、おもしれぇッス!
OP動画はこちら
あらすじはこんな感じ
[内容解説] 巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は高さ50メートルの巨大な壁を築き、
壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた・・・。まだ見ぬ壁外の世界を夢見る10歳の少年、エレン・イェーガー。
エレンは仮初めの平和に満足し外の世界へ出ることを諦めた人々に違和感を覚える。
彼らを「家畜」と呼ぶエレン。エレンを「異物」と感じる人々。だが、壁をも越える超大型巨人の出現により、エレンの「夢」も人々の「平和」も突如として崩れ去ってしまう・・・。
ジョジョとか、銃夢とか、バカボンドとかあずみとか鋼の錬金術師とか色々名作に出会って来ましたが、最近活字ばかりの自分には久しぶりの大ヒット!
アニメの1話を見たあとに、続きが気になって気になってしょうがないからKindle Paperwhiteで10巻一気に大人買いしてしまいました。
おそらくKindle Paperwhiteを買っていなければ絶対に買わなかったであろうマンガ本・・・Kindle Paperwhiteパワーには正直マジで驚かされます。
と、少し脱線してしまいましたが、累計1200万部の大ヒット漫画進撃の巨人ですが、何が凄いというと『私の考える面白いマンガの条件3つ』にドストライクだからです。その3つとは・・・・
『私の考える面白いマンガの条件3つ』
それは
- 読者への裏切り・裏切り・裏切り
- 登場人物の大胆な消耗
- 伏線に伏線に伏線
というこの3つになります。
ストーリーを語らずに上記3つを説明するのは難しいですが、サクッと説明させてください。
1,読者への裏切り・裏切り・裏切り
漫画を多く読んでいると、流れや雰囲気などで大体のストーリーが読めてきます。
例えばドラゴンボールなどでは、
- 最初に強敵が現れて悟空がやられる
- 修行して、パワーアップ
- 最初は余裕で戦っていたが相手も予想外のパワーアップ
- しかし悟空もさらなる力を発揮してかめはめ波か元気玉
みたいな王道のストーリーが予想されます。単純なストーリーでも鳥山さんの画力や、あえて予想できる展開でも楽しめる許容力があってこその作品だとおもいます。ドラえもんやクレヨンしんちゃんなんかもその部類ですよね。
しかし、青年漫画などはそうもいかず、独特のストーリーと世界観で読者を圧倒していくものが多いと思います(闇金ウシジマくん・シガテラなど)
その中でも今回の進撃の巨人は
「巨人の脅威から逃れるために強固な壁の中で暮らす小さな人間がこれからどうなるのか?」
というような始まりから疑問だらけの展開で始まっていき、進んでいくストーリーも自分が思っている展開にまったく進んでいかず「えっ?えっ?どういうこと?マジで?」という疑問がありまくりなんですよ。
その疑問や、予想を裏切られた読者は「どうなんの?これからマジでどうなっちゃうの?」という衝動に駆られて次から次へと続きを読みたくなってしまうのです。
この進撃の巨人はマジで中毒性があるくらいストーリーに”裏切られ”まくりです。
2,登場人物の大胆な消耗
進撃の巨人は「小さな人間が巨人に戦い挑み勝つにはどうするのか?」ということが絶えず付きまといます。超弱肉強食時代、目を覆いたくなるほどの残酷な世界観です。
その世界観の中で数々の人間ドラマが生まれ、愛着が生まれる登場人物が本当にたくさん出てきます。そんな読者に愛される人物を作者は惜しげも無く抹消してしまいます。
これも「えっ?えっ!?マジで」という風に何度か読んだページを戻ってしまうくらい驚きます。1ページ前まで笑顔だった仲間が、次のページで笑顔のままかどうかわからないくらいページをめくる行為にハラハラさせられてしまいます。
もう、正直「もう、やめてくれ・・・」と呟きたくなるくらい感情移入してしまう感じですよ。
この、ストーリーの裏切りと人物の消耗だけでも十分なのですが、これに最後の3番目の要素が加わり、もう何も手につかなくなるくらい進撃の巨人にどっぷりになってしまいました。
3,伏線に伏線に伏線
『人間が巨人に侵略された土地を奪い返すために戦いまくる』という単純な内容ではなく、今まで読んできた話しを無駄にせず、所々に伏線を張り巡らせ、それを徐々に読者に気づかれることなく回収し、さらに伏線をばらまいていく用意周到な仕掛けを仕込んでいるんです。
わかりやすく言うと『罠だらけのストーリー』ということ
1,2巻で読んだことがその先のストーリーの伏線になっていたり、その逆もしかり、常に読んでいるものを”スッキリ”させてくれないんですよ進撃の巨人は、
1話1話の話の内容をスッキリさせてくれる漫画は多数ありますが、常に読み終わったあとに”もやもやっと”という濁った感じを残していき、それをスッキリさせたいがために更に次のストーリーを追い求めてしまう私達・・・・まさに作者の術中にどっぷりハマってしまっているのだが、それがまたキモチイイ!
”もやもや”だけど”気持ちいい!”なんて漫画今まで本当に経験したことがありませんでしたよっ!
と、以上3つが『私の考える面白いマンガの条件3つ』でした。
最後に
進撃の巨人の漫画はよく「絵が汚くて、画力が低くて読みにくい」という声を多数聞きますが、正直、
「そんなの関係ないっ!」
と言い切ってしまってもいいと思います。
たしかにコミック1巻はデビュー作品ということもあり頑張っている感じがありますが、それを補うくらいの構成と・裏切りと・魅力に満ち溢れており”画力”は読み進んでいくうちに驚くくらい良くなり、その良さが想像以上にアニメに反映されている気がします。
ですから、「画力が・・・・・」という理由で購入をどうするのか考えているのなら、迷いなく”買い”でいいはずです。
それぐらい久々にワクワクさせてくれる作品になっていますよ。
ただし、結構悲惨で残酷な世界観になっておりますので、まずはアニメを見たり、1巻を試し読みしてみたりして決めてみてはいかがでしょうか?
私は進撃の巨人を大推薦しますよ♪
それでは、また