この記事は、以下の人に届けたい。
- 何だかホモ・デウスってビジネス書読もうと思っているけど、ぶ厚くてなかなか進まない
- ホモ・デウス読んでいるけど、難しくてよく分からん
- 知り合いにホモ・デウスメッチャ面白いからと勧められた
さて、どうしよう。
そこでホモ・デウスの世界をイメージさせてくれるアニメをご紹介
ホモ・デウスとは?
ホモ・デウス=人は神を目指し、神になる。
これまでとこれから
これまでは、飢餓・疫病・戦争を恐れていたがこれを克服しつつある
苦しみから解放されたこれからは「不死」と「至福」の追求へ変化する
それがなぜ神になることとつながる?
「不死」と「至福」は神の特性
老化と悲惨な状況の克服には、自らの生化学的な基盤を制御できるようになる必要があるから(体の作り変え、情動や知能の操作等)
実現するためのキーとなる3つの科学技術
1.生物工学
遺伝子コード書き換え、脳の回路の配線し直し、生化学的なホルモンバランスの変更
2.サイボーグ工学
有機的な体を、バイオニックハンドや人工の目、無数のナノロボットと一体化させ、インターネットで繋げることで、同時に複数の場所に存在することを可能にさせる
3.非有機的な生き物を生み出す工学
有機的な部分をなくし、完全に非有機的な生き物を生み出す
ホモ・デウス化を彷彿させる厳選アニメでキーとなる科学技術を知る
虐殺器官
★STORY
9.11以降、テロとの戦いを経験した先進諸国は、自由と引き換えに徹底的なセキュリティ管理体制に移行することを選択し、
その恐怖を一掃。一方で後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加。世界は大きく二分されつつあった。クラヴィス・シェパード大尉率いるアメリカ情報軍特殊検索群i分遣隊は、暗殺を請け負う唯一の部隊。
戦闘に適した心理状態を維持するための医療措置として「感情適応調整」「痛覚マスキング」等を施し
更には暗殺対象の心理チャートを読み込んで瞬時の対応を可能にする精鋭チームとして世界各地で紛争の首謀者暗殺ミッションに従事していた。via:Amazon.co.jp | 虐殺器官 [Blu-ray] DVD・ブルーレイ – 伊藤計劃, 村瀬修功, 中村悠一, 三上哲, 梶裕貴, 石川界人, 大塚明夫, 小林沙苗, 櫻井孝宏
これはホモ・デウスの1.生物工学に通じる。「感情適応調整」「痛覚マスキング」によりどのように軍人が動くのか。人を殺すという行為そのものが作業化されていることに恐ろしさを感じる。
また、人には様々な「器官」が存在するが、「虐殺」という事象にも「器官」が存在すると定義している。
その器官を呼び起こし、刺激ことで普通の人が「虐殺行動」へ無意識に動いていく様はまるで脳をハックされているようだ。
ハーモニー
◆イントロダクション
「大災禍」と呼ばれる世界規模の混沌から復興した世界。かつて起きた「大災禍」の反動で、
世界は極端な健康志向と社会の調和を重んじた、超高度医療社会へと移行していた。
そんな優しさと慈愛に満ちたまがい物の世界に、立ち向かう術を日々考えている少女がいた。
少女の名前は御冷ミァハ。世界への抵抗を示すため、彼女は、自らのカリスマ性に惹かれた二人の
少女とともに、ある日自殺を果たす。via:Amazon.co.jp | ハーモニー [Blu-ray] DVD・ブルーレイ – ハーモニー
これはホモ・デウスの1.生物工学と2.サイボーグ工学に通じる。
「世界は極端な健康志向と社会の調和を重んじた、超高度医療社会へと移行」とあるが、これを実現させるために人は生まれてすぐ体内にチップを埋め込まれ、感情や健康状態などあらゆる要素をモニタリングされる。
これによりすべての人が調和を重んじた「良い人」となり、体は日々最適な状態を維持し続け、容姿も若いまま長寿となる。行動はすべてレコメンドされ、自分の意思決定はほぼ無く流れるように生きている。
人は究極の調和をコントロールされた時「意識」や「意志」は存在するのか?それをなくして「ヒト」と言えるのか?
まるでホモ・デウス化していくステップを物語から感じさせてくれる。
PSYCHO-PASS
舞台は、人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能とし、それを数値化する機能を持つ「シビュラシステム」(以下シビュラ)が導入された西暦2112年の日本。人々はこの値を通称「PSYCHO-PASS(サイコパス)」と呼び習わし、有害なストレスから解放された「理想的な人生」を送るため、その数値を指標として生きていた。
その中でも、犯罪に関しての数値は「犯罪係数」として計測され、たとえ罪を犯していない者でも、規定値を超えれば「潜在犯」として裁かれていたvia:PSYCHO-PASS – Wikipedia
これはホモ・デウスの3.非有機的な生き物を生み出す工学に通じる。
内容はここで深く語れないが、第1期を見終わる時、その意味が明確にわかる。シビュラシステムとは何か?ホモ・デウス化とは何なのか?
合わせて考えると非常に深まる作品
さいごに
これらアニメはどれもディストピアだ。とても悲観的で見ていてキツイ場面もある。
しかし、何をもって「悲観的」と認識するかは自分の意識次第ということ。
もし人がホモ・デウス化していくとして、そこに「意識・意志」は存在するのか?
それがない場合、「不死」であっても「至福」と言えるのか?
そうなるかもしれない「これから」を前にして、「今」をどう生きるのか?それに対する「視座」は『ホモ・デウス』の次に出版された『21 Lessons』が語ってくれる。
ハラリ氏の書籍
『サピエンス全史』で人のこれまでを
『ホモ・デウス』で人のこれからを
そして『21 Lessons』で人「今」を読み解く
すべて読むには中々大変だが、アニメを挟みながら楽しんでもらいたい。
アニメ「新世界より」は「ホモ・デウス」と合わせて読むと面白い│tetumemo
これらのアニメはプライムビデオでも楽しめる。