1話1話、溶けゆく心の輝きに感動するアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」をお勧めしたい。

僕は毎日2.3本新しいアニメを探す。

目的は3つ

  1. 埋もれているアニメを発掘し、娘たちに教えてあげたい。
  2. 30分という短い時間で新しい気づきを得たい。
  3. 英語の勉強に活用したい

そして、たまにですがどうしようもなく人に紹介したくなるアニメに出会います。

それが今回紹介する『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。

あらすじ

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、暁佳奈による日本のライトノベル。イラストは高瀬亜貴子が手掛けている。 KAエスマ文庫より2015年12月から刊行された。本編全2巻、外伝1巻。 「自動手記人形」と呼ばれる代筆屋の少女を中心に繰り広げられる群像劇。 via:ヴァイオレット・エヴァーガーデン – Wikipedia

もう一歩踏み込んだあらすじをお話しすると、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は人の名前、彼女は孤児で小さな時から戦争の道具として使われる。できることは効率よく人を殺戮すること。しかし戦争は終わり、どう生きていいかわからない彼女が与えられた職種、それが人の心と心を手紙で結ぶ仕事「自動手記人形」だ。感情がなく、無表情、人の気持ちがわからないヴァイオレットが過去の大罪を抱えながらどのように変化し、どんな人たちを「結んで」いくのか。その心の揺らぎと輝きがとても宝石のようで、1話1話ゆっくりと心に染み込ませたくなるようなストーリーです。

Netflix (ネットフリックス) というコンテンツの強さと、圧倒的クオリティを叩き出す京都アニメーションのコラボが小説という「文字」の世界に命を与えた。

このアニメはNetflix (ネットフリックス) 独占配信である。そして、作品は全世界配信されている。この選択が『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の強みを最大限引き出せたのだと思う。つまり、Netflix (ネットフリックス) というプラットフォームはアニメ業界におけるホワイトナイトだと僕は思う。

今、アニメ業界は一つの転換期にあると思う。

業界の産業構造は以下のとおり。一言で言うと「過酷な労働集約型産業」である。

ライツ・ホルダー(著作権管理者)が強いパワーを持っており、経済的価値が集中する構造になっていた。

基本的にアニメコンテンツの最初の企画は、通常テレビ放送局、出版社、広告代理店など巨大メディア企業が主導する。
これらの企業が資金を出し合って組合を設立し、著作権を帰属させる。それが◯◯製作委員会だ。

アニメ製作会社は、発注を受け、その後しばしば資金の前払金を得た上で、作品を納品する。とてもキャッシュ回りが悪い。

そしてそのアニメ製作会社は様々なクリエイターに大小仕事を依頼し、数多くの下請け会社が労働集約的なパートを作成する。

要するに、夢のように動くアニメたちも様々な関係者を巻き込む「ビジネス」として成立しなければならず、それ抜きにしてアニメは作れない。そしてこれだけ関係者が絡んでいるということは得られるお金が分散され、とても厳しい環境下でアニメは生み出されている。

だから僕は市場が「駄作」と言っても、「評価」が悪くても自分の目で1.2話みて判断している。この業界の苦労を知っているからこそ、視聴者である僕もクリエイターを尊重して真摯な気持ちで見たい。

ではなぜNetflix (ネットフリックス) だとアニメ業界が喜ぶのか?

契約の形態にもよるが、制作会社はネットフリックスとじかに契約するため、契約金を元手に作品をつくり、完成した作品の権利は制作会社側に残る。一方で、ネットフリックス側は、作品の権利は保有せず、配信以外のビジネスには関与しないため、限られた人数で運営が可能だ。
via:ネットフリックスは、アニメ制作を根底から変えようとしている | BUSINESS INSIDER JAPAN

要するに、制作費が今までの倍、資金の目処がつく安心感、委員会や周りの声の関与が無いためクリエイターが思いっきり自分の世界を表現できる。

つまり、やっとクリエイターがクリエイターになれる土壌ができたということ。

それがこの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』には顕著に表れていた。

アニメという2次元から感じる光、風、温度、人の吐息、感情、立体感など、何よりも1話1話からクリエイターたちの「楽しさ」「生き生きさ」を心の底から感じた。

アニメとリアルを比べるのはナンセンスだが、アニメ表現は様々な部分がデフォルメされる。正直それの強弱でクオリティは極端に変わる。この作品は登場人物だけではなく、建物や空、数々の風景など、カットとして1秒にも満たないような場面でも手抜きなく、とても丁寧に作り込まれている。

だからこそ僕はその世界にあまり違和感を感じず、余計なノイズを感じることなく『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』という人物やストーリーそのものに没頭できた。そして、時には1話ごと感動して涙も流した。

アニメは見ている側を幸せにする夢のようなモノだけど、作っているクリエイターも楽しく、幸せを感じる作品であってほしいと心底思う。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は僕という視聴者とクリエイターを見えない糸で結んでくれた数少ない作品だと思う。

Netflix (ネットフリックス) で独身配信されるアニメ、今後もとても期待です。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』はすでに完結していますが、Netflix (ネットフリックス) なら見れます。

月額700円程度、1ヶ月契約してやめてもいい。映画のようなクオリティを12話、約6時間分も楽しめるなら僕は700円以上の価値を感じる。

ぜひ、どこでも放映していない独占配信という新たな土壌でできたアニメを少しでも多くの人に体験してもらいたいと心から思います。

クリエイターたちの生き生きとした息吹に触れてください。

では、また。

Posted from するぷろ for iOS.

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Gadget好き。中でもApple製品のシンプルデザインに惚れ込んでいる。iPhoneやiPadなど星の数ほどあるアクセサリーの中からオシャレでクールな商品を見つけて紹介。また、アニメ・ビジネス書もこよなく愛す。