NEM(580億円)相当流出!仮想通貨取引所コインチェックで何が起こり、個人投資家は今何をすればいいのか?

2018年、仮想通貨の知名度も向上し多くの人が仮想通貨取引所の口座を開設したことだろう。

私も2017年後半に開設した。

そして、某お笑いタレント起用で知名度の上がっていたコインチェックを選択。

勉強程度に数十万円投資してみた。結果は数日で高騰し仮想通貨の不気味さと恐ろしさを知った。

【スマホアプリ】「コインチェック(coincheck)」を使って話題のビットコインとか他の仮想通貨をサクッと買ったら数時間でこうなった | tetumemo

そんな仮想通貨を放ったらかしにしていたら、1月26日、こんなニュースが世間を賑わした。

国内のビットコイン取引所大手のコインチェック(coincheck)社で、顧客の預かり資産とみられる仮想通貨「XEM」が5.4億XEM、日本円にして約620億円以上が引き出されていることが分かりました。via:ビットコイン取引所「コインチェック」で620億円以上が不正に引き出される被害が発生(追記あり)(山本一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース

これが事実なら、仮想通貨世界最大の損失「マウントゴックス事件」を超えてしまう。

正確な情報筋からも詳しい内容が1月27日 1時に発表された。こちらも含めて見てみよう。

世界最大の仮想通貨事件か?コインチェックがNEMを580億円分をどのように消失させた?

マウントゴックス事件越えは確実

仮想通貨取引所大手のコインチェック(東京・渋谷)は26日、利用者から預かっている約580億円分の仮想通貨が外部からの不正アクセスにより流出したと発表した。2014年に日本のビットコイン取引所だった「マウントゴックス」が約470億円分を消失させて以来、過去最大の仮想通貨の流出となる。via:コインチェックの仮想通貨不正流出、過去最大580億円: 日本経済新聞

事件はいつ起きた?

26日午前3時前に仮想通貨の一種である「NEM(ネム)」のほぼ全額が不正に外部に送金された。同日午前11時過ぎに社内で異常を検知し、全通貨の出金を中止した。NEM以外の仮想通貨の売買も中止している。via:コインチェックの仮想通貨不正流出、過去最大580億円: 日本経済新聞

なぜ盗まれた?

NEMの保有者の人数は確認中としているが、保有者には補償も含めて対応を検討するとしている。NEMを同社が外部のネットワークと接続できる状態で管理していたことが、今回の不正流出につながった。同社のシステムが、外部から不正にハッキングされて盗まれた可能性がある。via:コインチェックの仮想通貨不正流出、過去最大580億円: 日本経済新聞

コインチェックのセキュリティは?

仮想通貨はコールドウォレットで管理されている?

当時、Mt.GOX(マウントゴックス)のコールドウォレットの管理は完全なオフライン状態で行われていなかったため、安全性が確保されていませんでした。
coincheckでは、お客様からの預り金の内、流動しない分に関しては安全に保管するために、秘密鍵をインターネットから完全に物理的に隔離された状態で保管しています。via:サービスの安全性 | Coincheck(コインチェック)

公式ページではこう述べられていたが、実際の記者会見では落ち度を発表している。

コインチェックは自社サービスの安全性の保持のために、顧客から預かったビットコイン資産のうちの流動しない分を、インターネットから秘密鍵を物理的に隔離した「コールドウォレット」に保管するとしていた。しかし、NEMについては「システム的に難しかった」として全てオンラインである「ホットウォレット」で保管していたことを明かした。

 結果として、NEMアドレスの秘密鍵を流出し、何者かにNEMを引き出されたという。via:コインチェック、580億円相当の仮想通貨「NEM」なぜ消失 | ニコニコニュース

つまり、NEM(ネム)は難しくてコールドウォレット化されていなかったということだ。

この深刻な事件を経て、仮想通貨は乱降下している。

事件後からのNEM(ネム)など仮想通貨の推移

NEM Price Chart Japanese Yen (XEM/JPY)

こちらはNEM(ネム)のチャート

事件の影響は受けているが、値幅はいつものように戻りつつある。

Ripple Price Chart Japanese Yen (XRP/JPY)

こちらはXRP(リップル)のチャート

同じような動きだ

これらのチャートの動きから何を想像する?

これまで仮想通貨は様々なニュース、憶測で乱降下してきた。

今回もNEM(ネム)以外のアルトコインは軒並み下がっている。

チャートの動きも同じだ。

つまり、コインチェックの事件は価格変動に影響があったかもしれないが、NEM(ネム)やXRP(リップル)などの技術やセキュリティに問題があったわけではないということ。

この事件があったから「仮想通貨=使えない」というロジックにはならないということだ。

この事件から何を学び、どう行動するか?

一般論としてはサイバー攻撃事案ですが、今回問題となっている暗号通貨「NEM」は、中国製チャットアプリ「WeChat」や中国での取引所で兌換できる仕組みを有しており、もともと中華圏からの不正なアクセスが多い暗号通貨のひとつとされてきました。他の取引所も含めて、暗号通貨の取引にあたってはサイバー攻撃(国家的、民間を問わず)に対する適切な防御策が取れない限り、サイバー盗難の問題を起こしやすいことはよく承知したうえで消費者に暗号通貨の安全な取引が実現できるよう周知しておかなければならないと思います。via:ビットコイン取引所「コインチェック」で620億円以上が不正に引き出される被害が発生(追記あり)(山本一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース

投資するなら自己防衛は必須、何もできない今だからこそ情報を集めできることをやっていく

自己防衛はコールドウォレット

取引所にある仮想通貨をコールドウォレット化するには様々な方法がある。

使うツールによって対応している通貨も違う

仮に、今話題のNEM(ネム)はこちらから情報が得られた。

NEM(ネム)のコールドウォレット化

仮想通貨とブロックチェーン技術での新しく革新的なアイデアを紹介します。Cold Wallet(インターネットに接続されない)でありながらHot Wallet(資産を容易に送受信できる)であるWalletをセットアップします。

これによりユーザーはオフラインcold storageの安全性を保ちながらXEMを送受信できるようになります。これはNEMの強力なAPI及び完全に新たなコードによる層によって設計された構造のおかげです。via:ネム史上最高セキュリティHot/Cold Walletの作成と使い方を解説

その他仮想通貨のコールドウォレット化情報

コールドウォレットを使おう!ハッキングに備えた安全な仮想通貨の保管方法を教えます! | CoinOtaku(コインオタク)

コールドウォレット・ペーパーウォレットの作成方法〜ビットコインを保管 | 仮想通貨の将来への可能性〜初心者から稼ぐ投資方法

今後のコインチェックと個人投資家の関わり合いで自分が預けている資産の未来が変わる

コインチェックは100万円まで「なりすまし補償」してくれる

ユーザーアカウントへの「不正ログインにかかる損失補償」

当社は、運営する仮想通貨取引所「Coincheck」にて二段階認証を設定しているユーザーアカウントを対象に不正ログインされたことによって被る損害を補償いたします。ユーザーは、二段階認証の設定をすることにより不正ログインによる被害の可能性を未然に防ぐとともに、万が一不正ログインによる被害が発生した場合においても、コインチェックによる補償を受けることが可能です。
補償対象は、「Coincheck」のユーザーアカウントに不正ログインされたことによってユーザーが被る、いわゆる「なりすまし」による損害です。なりすましによる損害については、1回の請求で最大100万円を補償額と致します。via:国内初、ユーザーアカウントへの「不正ログインにかかる損失」を最大100万円まで補償。取引所Coincheckにおける「なりすまし」補償を開始 | コインチェック株式会社

ただ、2017年数々の仮想通貨で儲けた猛者もいるだろう。その人たちにとっては1日の上下で変化する程度のお金かもしれない。

コインチェックの取引が再開されてからどう動くか?で全てが変わる

恐らく、数日後かわかりませんがコインチェックの取引所が何らかの形で再開されたとします。

すると以下のような事が起こるかもしれません。

これは、ワーストケースです。

  1. 数日分取引できなかった事で損失を被ったと訴えが起きる
  2. コインチェックは信用できないと判断して一斉に仮想通貨の売却や日本円の出金がはじまる
  3. 個人の資産は別に保護しているとコインチェック側は提示しているが真相は不明
  4. ネットで不安が煽られ、どんどん出金が進む
  5. NEM(ネム)の損害580億円の取り返し、度重なる出金、混乱による社員の流出、運転資本の枯渇、資金繰りが回らない。

これは集団心理と言って、まさにリーマンショックの再来です。

ただ、唯一違うのはコインチェックだけで発生する事であって、仮想通貨自体のセキュリティや品質の問題ではないので世界的な通貨下落は考えにくいということ。

つまり、個人投資家の悲観売りがさらなる売りを呼び込み、出金を呼び込み、コインチェックの体力を奪い共倒れさせてしまうかもしれない。

どう耐えるか?どう逃げるか?

この2択の振れ幅で取引所の存亡が変わります。

私は数十万円投資し、数年放置予定です。
今回の件では「放置=耐える」を選びます。

投資のセオリーでは「逃げる」でしょう。

さいごに

今、私ならどう動くか?

という問いに対して、防衛策については仮想通貨を長期保有するならコールドウォレット、取引再開後の動きとしては感情的に出金ラッシュに賛同しない

という答えになります。

投資は自己責任

辛い言葉ですが、通貨は放置します。出金ダメージは与えません。

コインチェックさん、頑張ってください。

Posted from するぷろ for iOS.

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